プレスリリースの書き方について、その大枠やテンプレートなどはネット検索したらたくさん見つかると思います。なので今日は、実践に基づいたちょっとした「読まれるための」コツをお伝えしたいと思います。
以前開催していた「プレスリリースライティング講座」でも言っていたことになるのですが、
プレスリリースを書く時のいちばんのコツは、自分の言いたい事を書いているだけではダメ!
というコト。
雑誌やテレビなどのメディア側が見たときに、「これうちの雑誌に載せたい!」と思う情報に変えましょう。
メディア側が「載せたい!」と思う情報は、プレスリリースの送り先・・・のその先にいる、メディアの読者・視聴者目線で考えることが大切です。
自分の言いたい事だけ書いても、受け手側はだいたいつまらない←し、「それ、うちのメディアに出したところでどうなるの?」ってなっちゃいます。
それでは具体的に、どのような情報がよろこばれて「この商品載せたい!」となるのでしょう?
例えば、「お口で溶けて、手で溶けない」M&M’sのチョコレート。
「甘くておいしい」→制作者目線の言いたい事
「手で溶けない」→消費者目線のメリット。
M&M’s側ではおいしいという事を伝えたい・知ってほしいわけですが、消費者目線の「手に溶けない」メリットを全面的に見せることによって、他のチョコレートとの差別化もできるし、メディア側も記事にしやすくなります。
カラフルで溶けないので・・・例えば、ファッション誌の撮影に使ってもらえる可能性も出てきますよね。
もう一つ。自動車業界が排気量勝負をしていた頃、1970年代の日産サニー。
「排気量が大きい」→制作者目線の言いたい事
「隣の車が小さく見えます」→消費者目線のメリット。
同じことを言っているのですが切り口・見せ方を変えることによって、排気量にさほど興味のない消費者の興味を惹くことができます。
では、どのようにして見せ方を変えるアイデアをだすのか?
これはね~、もうひたすらメディア研究です。
まずはアプローチしていくメディアがしっかりと決まっていること。
これが大前提です。ここが「何となく・・・」とか「どこでもいいから載りたい」だと絶対ダメ。例えばVOGUEとか、日経新聞とか、具体的に決めましょう。
で、その雑誌を最低1年分は読みます。VOGUEに載せたいと思ったら、ELLEやHarper’s BAZAARなどの競合雑誌も読んじゃおう!
そうすると、読者はどんな情報が見たいのか、だんだんと分かってくるはずです。
私自身もプレスリリースのタイトル付けだったり、「肩書きを考えてほしい」と相談に乗る機会も多く「新しい視点を発見すること」がいちばんの得意かなと思っているのですが、これ、もともと才能があって、天才的にピカーン!!と降ってきているわけではありません。
これまでの10年超の広報PR知識、経験をロジカルにパズルのように組み合わせたうえに、今の世間の動きをミックスさせて・・・あーでもない、こーでもない・・・とうんうん創りだしているのです。
プレスリリースを書くために新しい切り口を見つける方法
とにかくまずは、雑誌研究などのマーケットリサーチ。
データベースを増やすことをしてみてください。